読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

はむつなブログ

日々感じたこと、考えたことなど書いていきたいです。

忘れられない言葉

20代の頃、婦人服店で働いていた。

地方のショッピングモールの中のテナントである。

 

出会ったころから最後まで好きになれなかった先輩がいた。

ひとまわり年上の女の先輩。独身。

高圧的で理不尽で世話好きなセンパイ。

時に愛され、時にいじめられていた。

一緒にタバコを吸いながら客の陰口を言い合い、必死に話を合わせていた。

サラリーウーマン。

時にわたしが陰口を言われていた。

嫌いだった。

 

その先輩の忘れられない言葉がある。

 

出産のため退職したAさんが、歩き始めたばかりの子供と一緒に店を訪れた。

よちよちとおぼつかない足取りの子供。

その姿を見た先輩ははっきりとした口調で

 

あんよが上手

あーんよーが上手

あーんよーがじょうず

あーんよーがぁじょーずぅっ!

 

手拍子も付いていた。

ターンタ・タ・ターンターンのリズム。

 

声援の言葉。エール。

「あんよがじょうず」

 

その言葉に仰天するも顔に出さない私。

ほほえみながら一緒に手をたたく。

ターンタ・タ・ターンターンと。